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(12)二酸化炭素温暖化説批判(2017.2.11)
(11)都知事選「ムサシによる不正選挙?」(2016.10.3)
(10)STAP細胞の謎(2016.6.13) 
  (9)PCR法「横田めぐみさんの遺骨鑑定」(2016.1.6)
  (8)感染研「731部隊の因縁」(2015.10.31)
  (7)集団的自衛権の違憲性「統治行為論」(2015.10.11)
  (6)育鵬社版社会科教科書「武蔵村山市教育委員会が継続採択」(2015.8.7)
  (5)感染研BSL4施設稼働「武蔵村山市民の誇り」(2015.8.3)
  (4)長崎大「新たな感染症研究施設に関する説明会」(2015.8.1)
  (3)立川断層異聞(2014.5.11)
  (2)3市(小平、東大和、武蔵村山市)共同資源物処理施設「建設計画」(2013.12.20)
  (1)武蔵村山市の著作権法侵害「転載記事の大幅改変」(2013.9.26)
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(12)二酸化炭素温暖化説批判(2017年2月11日)

 産業革命以後、地球平均気温は上下変動しながら上昇し、地球は温暖化した。IPCCは二酸化炭素の増加による気候変動をコンピュータ・シミュレーションによって解析し、人為的排出による二酸化炭素の増加によって将来(100年程度)のさらなる地球温暖化の進行を警告している。シミュレーションは、二酸化炭素による温暖化を定量的に説明するための定性的気候モデルを構築し、過去の平均気温の変動を再現すべく気候モデルの適合パラメータをチューニングして行われる。
 IPCCの温暖化予測に対しては様々な批判(懐疑論)がある。二酸化炭素温暖化説に対する下記コメント①は地球放射赤外線(地球放射)の二酸化炭素による放射吸収過程に対する疑義であり、②は地球放射の二酸化炭素による吸収飽和の否定に対する疑義である。

① 地球放射は、二酸化炭素の変角振動励起により波長15µm近傍の遠赤外線が吸収される。対流圏では、振動励起状態は、気体分子(窒素・酸素)との衝突により基底状態へ失活する確率が赤外線の自然放射によって失活する確率に比べて圧倒的に大きいので、二酸化炭素の振動励起エネルギーは分子運動(並進、回転)エネルギーに分配される。その結果、気体温度が上昇(温暖化)し、大気全体の温度分布は熱伝導・対流によってバランスする。二酸化炭素は大気温度に対応した赤外線の平衡放射吸収(熱放射)を行う。地表面近傍の大気温度に対応して下向きに放射された赤外線は地表面に吸収される。
 高層大気においても二酸化炭素は大気温度に対応した熱放射を行うが、高度とともに二酸化炭素が徐々に希薄になるため、上向きに放射された赤外線は次第に吸収を免れて大気圏外へと放出される。二酸化炭素は成層圏下層まで達するので、成層圏下層から(水蒸気は対流圏中層まで存在できるので、対流圏中層から)赤外線を大気圏外へ放出する(人工衛星ニンパス4号の測定結果)。
 二酸化炭素温暖化説では、二酸化炭素による地球放射の放射吸収過程が次のように説明される: 「二酸化炭素に吸収された地球放射はそのまま再放射(自然放射)され、地表面や二酸化炭素によって吸収され再放射される。この放射吸収過程が繰り返され、地球表面温度が上昇(温暖化)する。」
 しかし、二酸化炭素温暖化説の赤外線放射吸収過程は、分子間衝突による二酸化炭素の振動励起状態の失活が無視されているので、対流圏では物理的にあり得ない。

②現在の二酸化炭素濃度(400ppm)よりも小さい産業革命以前の濃度(280ppm)でも、赤外線波長15µm近傍の地球放射は、二酸化炭素によって海抜10mで99%以上、対流圏下層で100%吸収(飽和)されることが明らかにされている。従って、二酸化炭素濃度が倍増しても、対流圏下層での地球放射吸収量(100%)は増加しない。
 二酸化炭素温暖化説は地球放射の吸収飽和に矛盾するので、次のような反論が提起されている(地球温暖化懐疑論批判 IR3S/TIGS叢書No.1): 「気体分子の吸収線は、圧力効果とドップラー効果と呼ばれる2つの効果によって波数方向に幅を持っており、特に、吸収線の中心で吸収が飽和しても、さらに気体濃度が増えると、吸収線の幅が広がることにより吸収量が増加することが分かっている。従って、これらの波長帯では大気全層の1回の吸収さえも未飽和であり、二酸化炭素の増加によって吸収量が増加することはさらに自明である。」
 しかし、ドップラー効果による吸収線幅の広がりは二酸化炭素の濃度に無関係であり、また、圧力効果による吸収線幅の広がりは気体分子の増加によるものであり、二酸化炭素の濃度が倍増しても気体分子は0.04%程度しか増えないので、二酸化炭素濃度の増加による吸収線幅の広がりは軽微である。さらに、二酸化炭素の赤外線吸収領域の両端は水蒸気の赤外線吸収領域と重なるので、二酸化炭素の増加による吸収量の増加は軽微であり、対流圏下層での吸収飽和を否定するのは困難である。
 地球放射の吸収飽和を考慮せずに構築されたIPCCの気候モデルでは、二酸化炭素濃度が増加すれば赤外線吸収量も(飽和せずに)増加するので、コンピュータ・シミュレーションは二酸化炭素温暖化説に沿う結果をもたらすのは当然である。

 産業革命以後、大気中の二酸化炭素は増加しているが、二酸化炭素の赤外線吸収飽和によって地球放射の吸収量は増加しないから、二酸化炭素温暖化説は否定される。従って、産業革命以降の地球温暖化は太陽などによる自然現象が原因であると考えざるを得ない(地球温暖化懐疑論)。現在は10万年(ミランコビッチ)サイクルの温暖な間氷期にあるが、過去の記録を見ると間氷期は1-2万年以内に氷河期に突入する。現在、すでに1万年を経過しており、いつ氷河期に入ってもおかしくないので、二酸化炭素温暖化説に沿って氷河期突入を回避したい想いもある。とは言え、二酸化炭素温暖化説が福島原発事故後もなお原発(再稼働)推進の口実に利用されるのは残念である。

(11)都知事選「ムサシによる不正選挙?」(2016年10月3日)

 平成26年(H26)とH24に行われた都知事選の当選者である舛添氏と猪瀬氏の選挙区得票分布(=選挙区得票数/全選挙区得票数)のあり得ないほど良好な一致は、選挙機器「ムサシ」による不正選挙の証拠であると取り沙汰されている。当選者の得票数が「ムサシ」によって改竄されれば、「ムサシ」を使用しない選挙区もあるので、選挙区得票分布に不自然な変動が生じる可能性がある。選挙区得票分布の変動を検証するために、入手可能な選管の公表データを用いて、都知事選での当選者の選挙区得票分布と選挙区有権者分布(=選挙区有権者数/全選挙区有権者数)との比較を行った。

 図1-6および図8は、H11(石原)、H15(石原)、H19(石原)、H23(石原)、H24(猪瀬)、H26(舛添)、およびH28(小池)の都知事選での当選者の選挙区得票分布と選挙区有権者分布との比較を示す。人口2万人以下の町村部を除いて、選挙区得票分布と選挙区有権者分布は、「ムサシ」の本格的導入(H26)以前でも良好な一致が見られ、当選候補者に対する都民の投票行動に顕著な地域差がないことが分かる(マスコミの洗脳?)。また、「ムサシ」の導入が開始されたH13以降の当選者の選挙区得票分布と選挙区有権者分布との一致に不自然な変動は見られない。
 舛添氏(H26)と猪瀬氏(H24)の選挙区得票分布の比較を図7に示す。両氏の選挙区得票分布の一致は、当選候補者に対する都民の投票行動に地域差がないこと、およびH26とH24の選挙区有権者分布に変動がないことから説明できるので、舛添氏と猪瀬氏の選挙区得票分布の一致を「ムサシ」による不正選挙の証拠とするのは無理がある。

 今年(H28)7月に行われた都知事選における2位の増田氏と3位の鳥越氏の選挙区得票分布と選挙区有権者分布との比較を図9と図10に示す。増田氏の選挙区得票分布と選挙区有権者分布との一致は1位の小池氏(図8)と同様に良好であり、不自然な変動は見られない。なお、与党推薦候補である増田氏の落選によって、都知事選での「ムサシ」による得票数の改竄疑惑は否定されると思われる。
 野党推薦候補である鳥越氏の選挙区得票分布は、得票数が少ないこともあり、選挙区有権者分布からのずれの程度は上位2人に比べて幾分大きい。



図1


図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10

(10)STAP細胞の謎(2016年6月13日)

 

 2014年1月30日に小保方氏らのSTAP細胞論文がNature誌に掲載された。その後、論文図の瑕疵やSTAP細胞の再現困難などによって、2014年7月2日に論文が取り下げられた。小保方氏によるSTAP細胞捏造(ES細胞混入)が確定視されているが、STAP細胞問題に関する情報は複雑怪奇であり、何が真実であるのか判断が困難である。
 「理化学研究所調査報告書」および「研究論文に関する調査報告書」などの専門家による調査報告や須田桃子「捏造の科学者」、佐藤貴彦「STAP細胞 残された謎」、小保方晴子「あの日」、渋谷一郎「STAP細胞はなぜ潰されたのか」などの告発本を読んでみたが、STAP細胞捏造犯が小保方氏である証拠は明示されていない。
 極限まで精神的に追い詰められてなお告発本「あの日」(2016年1月28日発行)を書き、ホームページSTAP HOPE PAGE(2016年3月31日開設)を作成する気力を持ち続ける小保方氏の精神力に驚嘆するとともに、逃げも隠れもしない小保方氏がSTAP細胞捏造犯であるとはどうしても信じられない。
 
 STAP細胞問題に関して行った考察を下記①~⑦にまとめた


①理化学研究所調査報告書「STAP現象の検証結果」(2014年12月19日)

● 検証実験における小保方氏担当のSTAP様細胞塊出現数および多能性誘導の実験結果は、論文データに比較して不十分な結果であるが、STAP様細胞塊の存在は確認された。異常な環境での検証実験(小保方「あの日」13章参照)であったことを考慮すれば、STAP様細胞塊が再現されたのは注目に値する。なお、丹羽氏による検証実験はSTAP様細胞塊の存在を小保方氏のそれより強く示している。

● STAP幹細胞・FI幹細胞の樹立およびキメラ作製は若山氏のみが成功していた。しかし、若山氏が検証実験を断ったため、丹羽氏および清成氏が担当した。両氏がSTAP幹細胞・FI幹細胞の樹立およびキメラ作製を再現できなかったことは想定内である。

②小保方氏のマウスすり替え疑惑(2014年6月16日)

●2014年3月25日「STAP幹細胞は若山氏が小保方氏に渡したマウスと違う系統の細胞である」との報道がなされ、小保方氏のES細胞混入ストーリーの最初の伏線が張られた。後に、若山氏自身の解析結果に間違いがあったことが判明している。

●若山氏は2014年6月16日の記者会見で「STAP幹細胞は若山研にいないマウスの細胞から作成された」として、小保方氏のマウスすり替え疑惑(捏造犯)を強く印象付けた。そして、2014年7月22日「STAP幹細胞は若山研で飼育されていたマウスに由来している」との訂正発表が行われたが、小保方氏の捏造犯バッシングが消えることはなかった。

③研究論文に関する調査委員会(桂調査委員会)「調査結果報告」の「マウス細胞近縁率表」(2014年12月26日)

 近縁率表のSNP一致率(近縁率)が99%以上の遺伝子背景を持つ同系統(近交系)マウス細胞の一致率を(推定誤差0.05%以下として)99%と99.9%に丸めて考える。ES細胞間(ntES G1、ntES G2)の一致率は99.9%、STAP細胞間(FLS3、CTS1)は99.9%、ES細胞ーSTAP細胞間(FES1、FLS3)(FES1、CTS1)は99%である。
 一致率99%と99.9%の相違は測定誤差ではなく細胞の特性と考えれば、「STAP細胞はES細胞ではない」ことが推論されるので、「STAP細胞はES細胞である」とする調査委員会の結論に対する反証仮説になる。
 由来不明の129/GFP ES細胞は、ES細胞(FES1)との一致率が99%でありSTAP細胞(FLS3、CTS1)との一致率が99.9%であるから、「129/GFP ES細胞はSTAP細胞である」と推論できる。
 
④若山氏のSTAP(幹)細胞再現実験(2013年2月22日)

 若山氏はSTAP(幹)細胞の再現実験に一度だけ成功したと証言している。しかし、桂調査報告書は、若山氏樹立のSTAP幹細胞 (FLS-T1、T2)はES細胞(129B6F1 ES1)由来であると結論付けた。若山氏の証言が虚偽であろうか?桂調査報告書の結論が間違いであろうか?
 若山氏がES細胞混入によるSTAP(幹)細胞培養変異に気付かないはずはないので、本再現実験におけるSTAP(幹)細胞培養中に若山氏以外の誰かがES細胞を混入した可能性は否定できる(P.S.参照)。
 
 下記資料から❶~❹が想定できる。

❶若山氏はSTAP(幹)細胞の再現実験に成功した。
❷同様のES細胞が存在していた。
❸小保方氏によるES細胞混入は否定できる。
❹若山氏によるES細胞混入は否定できない。

●「研究論文に関する調査報告書(桂調査報告書)」p.14 [STAP細胞作製]
「一度だけ、小保方氏が付き添って指導した時に、若山氏がSTAP細胞作製を行い、さらにSTAP幹細胞作製まで到達したことがあった。」

●若山氏記者会見(2014年6月16日)
(須田桃子著「捏造の科学者」p.250:内容紹介)
「FLS-Tは、FLSの樹立の約一年後、同じ系統のマウスを使い、若山氏が小保方氏から習って作成したSTAP細胞から樹立したもの・・・
同じ部位にGFP遺伝子を持つES細胞が作られた後に作成されていた。」

●小保方晴子著「あの日」p.210
「第二次調査委員会の調査報告書に盛り込まれた内容の中にも若山先生の証言として『一度だけ、小保方氏が付き添って指導した時に、若山氏がSTAP細胞作製を行い、さらにSTAP幹細胞作製まで到達したことがあった。』と書かれているが、これは真実ではない。すでに書いたように(*)、若山先生が独立してSTAP細胞を作製し、STAP幹細胞樹立まで成功した実験が行われた時、私はその場にいなかった。」

すでに書いたように(*)=「あの日」p.116
「若山先生に『STAPの細胞培養をもう一度確認のために教えてほしい』と言われ、1回目は私が付き添って細胞採取からストレスを与えて培地に播くところまでの手順に間違いがないかを確認した。2回目は手順の復讐のために、私が立ち会わずに、若山先生が一人でSTAP細胞を作る実験をすることになった。その2回目の実験は、私が笹井研にいる間に、若山先生が最初から最後まで一人で実験をされ、STAP細胞を作製し、そこからSTAP幹細胞の樹立までを独立して成功したと聞いた。」

(P.S.)
 STAP細胞およびSTAP幹細胞の培養中に、若山氏以外の誰か(小保方氏を含む)がES細胞を混入した可能性は、下記資料から若山氏が混入に気付かないはずはないので、あり得ないと推察する。

●小保方著「あの日」p.207-208
「STAP細胞は増殖能が低く、それがSTAP細胞の特徴の一つであり、若山先生も熟知していたはずである。もし私がES細胞をSTAP細胞だと偽って渡していたのなら、もともと増殖している細胞を渡されていたことになり、若山先生が観察した、増殖能の低いSTAP細胞からの無限増殖する幹細胞への変化は起こるはずがなく、気がつかないはずはないのではないだろうか。」

●笠井氏の記者会見(2016.4.16)
「内部細胞塊の初期の細胞(ES細胞)を小保方さんが取ってきてSTAP細胞だと言って入れたということは、細胞のサイズの大きさが極端に違うことから世界の若山さんが間違えるわけはない。」
「STAP細胞は非常に小さな細胞でありまして、・・・ES細胞と比べてもさらに小さな、核も小さく細胞質もほとんどない、特殊な細胞であることがわかります。」

⑤STAP幹細胞(FLS-T1、T2)のES細胞(129B6F1ES1)混入疑惑(2016年7月21日)
 

 下記❶~❻が成り立てば、ES細胞混入犯は小保方氏ではなく若山氏になる。

❶桂調査報告書および若山氏と小保方氏の証言から、若山氏がSTAP細胞作製およびSTAP幹細胞(FLS-T1,T2)の樹立に成功(2013年2月22日)したことは確実である。
❷ES細胞(129B6F1ES1)は一年前(2012年4月19日)に作成された。
❸桂調査報告書は、STAP幹細胞(FLS-T1,T2)がES細胞(129B6F1ES1)由来であると結論した。129B6F1ES1とFLS-T1,-T2は4種のゲノム特徴が一致しており、証明は強固である。
❹ES細胞混入は、STAP(幹)細胞作製のためのSTAP細胞培養中に、またはSTAP幹細胞(樹立)培養中に、成功の偶然性を排除して(必然性を予測して)行われた。
❺若山氏は本実験以前にSTAP幹細胞の樹立に成功していた。STAP幹細胞の樹立方法を知らない小保方氏(または他の研究員)が、STAP幹細胞(樹立)培養中にES細胞を混入しても成功の必然性は予測できない。
❻小保方氏(または他の研究員)がES細胞を入手し、STAP細胞培養中に成功の偶然性を排除してES細胞(129B6F1ES1)を混入することは以下の理由で否定できる。
●本実験に使用されるマウスの系統(129B6)が分かっても(*)、GFPタイプ(CAG、Acr/CAG)を事前に把握するのは困難であり、129B6F1ES1細胞(CAG)を必然的に選択できない。
●ES細胞の混入による(増殖能の低い)STAP細胞の増殖率や細胞塊の形成などの変異に若山氏が気付く可能性がある。

(*)若山氏は記者会見で「小保方さんはマウスについては全然詳しくなかった」と述べている。また、桂調査報告書は「小保方氏はSTAP細胞を作製する際に若山氏から渡されたマウスの遺伝的背景を把握していなかった」ことを指摘している。 


⑥STAP細胞塊への疑念(2016年7月26日)

 STAP細胞論文の査読者が「STAP細胞が単一細胞ではなく塊(細胞の混入?)で評価されている」ことを批判している。「この問題が対処されないままNatureが受理したことに驚く」との有識者のコメントもある(須田桃子著「捏造の科学者」p.310-311)。STAP細胞が単一細胞ではなく細胞塊であることがES細胞の混入疑惑の元凶であると思い至ったので、STAP細胞塊への疑念を下記に記載した。

●STAP細胞=ES細胞ならば単一細胞として評価できた筈で、細胞塊で評価したのは捏造隠蔽のためではないか?

●若山氏は、バラバラの細胞ではキメラ作製に失敗したが塊の注入で成功し、残った細胞で簡単に幹細胞を樹立できた。小保方氏は同様の培養液を用いて幹細胞樹立を試みたが、幹細胞は樹立できなかった(小保方晴子著「あの日」p.91)。若山氏は、塊に切り分ける他に、何か特殊な手技(トリック)を用いたのだろうか?

●TCR再構成に関して、若山氏は「STAP細胞を塊のままでなく、バラバラにしてからSTAP幹細胞に変化させれば、はっきりとした遺伝子の痕跡を持つSTAP幹細胞ができるのでは」とアドバイスしたが、小保方氏は「そんな大変なことをできるわけがない」と怒り出した(須田桃子著「捏造の科学者」p.111)。
若山氏はバラバラにしたSTAP細胞から、それとも、キメラ作製と同様な細胞塊から幹細胞を樹立したのだろうか?バラバラにした細胞からの樹立なら、それを小保方氏に渡せばよいのでは?
若山氏が幹細胞樹立法を小保方氏に隠して教えないので、幹細胞樹立が再現できない小保方氏のイライラが目に見えるようである。

⑦STAP細胞論文への雑感(2016年7月28日)

 「Obokata et al.,Nature 505: 641-647 (2014)」に記載されたSTAP細胞培養過程(p.642、図1、図5)を下記に意訳して、STAP細胞論文への雑感を末尾に要約する。

●培養開始後1日目
ほとんどの細胞が最初のGFP陰性のままである。

●培養開始後2日目
細胞サイズは2日目まで(GFP蛍光を発する前)に小さくなる。
弱酸処理した細胞は、最初の2、3日で徐々にGFP蛍光を発するようになる。
図1:GFP陽性細胞の出現は2日目に明瞭になり、GFP陽性細胞数は7日目まで単調に増加する。

●培養開始後3日目
生存細胞数は最初の1/2~1/3に減少する。
かなりの細胞(生存細胞数の1/3程度)がGFP陽性(蛍光は比較的弱い)になる。
図1:生存細胞数は3日目まで単調に減少し、その後7日目までほとんど変動しない。

●培養開始後5日目
5日目までにGFP陽性細胞は細胞塊にまとまる。
これらの細胞塊は活発に動き回るが、GFP陰性細胞は(活発には)動かない。

●培養開始後7日目
GFP陽性細胞数が生存細胞数の1/2~2/3程度になる。
GFP陽性細胞サイズは弱酸処理しない細胞やES細胞より小さい。
弱酸処理しないで同様に培養した細胞にはGFP陽性は見られない。
図5:7日目以後(10日目以降20日目まで)、STAP細胞(GFP陽性細胞)数は単調に減少する。7日目以降培養が開始されたSTAP幹細胞はES細胞に匹敵する自己増殖を示す。

STAP細胞論文への雑感

 本論文がSTAP細胞の発見報告であるためか、例えば、上記図1に生存細胞数とSTAP細胞(GFP陽性細胞)数の7日目以降の変化や弱酸処理pH値への依存性が示されていないことなど、STAP細胞の正体に疑問が残る。
 それはともかく、論文図の瑕疵やSTAP細胞の再現実験の困難と捏造疑惑に対するマスコミや世論の狂騒的バッシングの主要因は、小保方氏(STAP細胞作製)も若山氏(STAP幹細胞樹立)も互いの実験結果が再現できないことを認識しながら、理研の性急な特許申請と国際的一流誌(Nature)への論文投稿を容認したことにあると考えざるを得ない。それにしても、理研はなぜ再現実験に対する小保方氏と若山氏の相互不信を科学的に検証せずにSTAP細胞論文を公表するリスクを冒したのであろうか? 理研は2016年10月1日に「特定国立研究開発法人」に格上げされる。
 小保方氏や笹井氏に対して人格破壊的バッシングを行った若山氏、理研(関係)研究者、ジャーナリスト、マスコミなどの人道的犯罪行為を不問に付したままSTAP細胞問題が幕引きされるのは納得できない。小保方氏が健康を回復してSTAP細胞問題の真相を自主的に語る「その日」が来ることを祈念する。

(9)PCR法「横田めぐみさんの遺骨鑑定」 (2016年1月6日)
 

 2016年1月6日午前10時30分に北朝鮮が水爆実験を敢行したとのニュースに驚いた。早速図書館に行って、蓮池透氏(拉致被害者家族連絡会元事務局長)の著書数冊をまとめて読んでみた。そこに、北朝鮮が横田めぐみさんの死亡証拠として提供した遺骨の鑑定結果に対する疑念が記述されていた北朝鮮の弁明「1200℃の高温で焼いた遺骨なので、鑑定は不可能」にもかかわらず、政府代表団が遺骨を死亡証拠として受理した(2004年11月14日)ことに違和感を覚えた。その後、日本政府は遺骨のDNA鑑定に基づき「遺骨は横田めぐみさんのものではない」と公式発表した(2004年12月8日)。

 DNA鑑定はnested PCR 法によって行われたが、昨年感染研でエボラウイルス病の確定診断のための検体検査がPCR (RT-PCR)法によって行われたこともあり、PCR 法による焼却遺骨のDNA鑑定に興味が湧き、当時の資料を調べてみた。
 遺骨のDNA鑑定は科学警察研究所と帝京大学法医学教室の吉井富夫講師によって行われた。科学警察研究所では1200℃で焼却された核DNAの抽出が困難で「鑑定不能」とされた。吉井氏はごく微量のDNAが検出可能なnested PCR 法を用いて2種のミトコンドリアDNA を検出したが、そのいずれも横田めぐみさんの臍の緒から抽出したDNAと一致しなかった。日本政府は吉井氏の鑑定結果から「遺骨は偽物」と結論した。
 北朝鮮は1200℃で焼いた骨にDNAが残存するはずはなく、鑑定結果は捏造であると反論した。北朝鮮が横田めぐみさんの死亡証拠として焼却遺骨を提供した意図は不明であるが、吉井鑑定が日朝関係を険悪化させ、拉致問題解決の障害になったことは残念である。

 英科学誌Natureや国内外の研究者も焼却遺骨のDNA鑑定に対する科学的問題点や政治的疑惑を指摘した。これらは国際的に重大な問題にもかかわらず未だ解明されていないので、下記にまとめて記載する。

①世界の科学者の知見では1200℃で焼却された遺骨のDNA鑑定は不可能であり、「遺骨は横田めぐみさんのものではない」とは断定できない。
②nested PCR法は通常のPCR法に比べて高感度であり、ごく微量の汚染DNA(コンタミネーション)を検出する危険性が大きいので、nested PCR法によるDNA鑑定はコンタミネーションを否定できる根拠の明示が要求される。吉井氏も英科学誌Natureのインタビューを受けてコンタミネーションの可能性を認めている。
③英科学誌Natureは「ニセ遺骨と主張する日本政府は、鑑定が確実だとする証拠を提出するか、鑑定は確実ではなかったと認めなくてはならない」と指摘している。
④吉井鑑定は、日本DNA多型学会DNA鑑定検討委員会の「DNA鑑定についての指針(1997)」が求めている「再鑑定のための資料の保存」「保存が不可能な場合は、客観的に説明できる詳細に記録した鑑定ノートの開示」「コンタミネーションを否定できる根拠の明示」などのDNA鑑定基準を満たしていない。
⑤吉井氏は、英科学誌Natureのインタビュー後、科学捜査研究所の法医科長に抜擢され、鑑定遺骨も使い切ったため残っていないとして一切の説明責任を回避している。
⑥日本政府が国家的に重大な遺骨鑑定を、吉井氏と科学警察研究所などとの共同研究チームではなく、焼却遺骨鑑定未経験の単独研究者である吉井氏に託したのは不可解である。
 
(8)感染研「731部隊の因縁」(2015年10月31日)

 感染研村山庁舎のBSL4施設の強行稼働を契機に、細菌戦部隊として人権を踏みにじった関東軍731部隊についての資料「悪魔の飽食(森村誠一著)」などを読み始めたところ、折よく「731部隊の国家犯罪を裁く」ビデオ学習会(731部隊員の証言)が2015年10月31日に「なかのZERO」で開催されたので参加した。

 731部隊は中国のハルビン郊外の平房で細菌兵器の開発や治療法の研究などのために、「マルタ(丸太)」と呼ばれた多くの中国人やロシア人などを人体実験により虐殺し、さらに細菌作戦によって多数の中国人を殺戮した。これらの犯罪は、ソ連、中国、および米国の尋問調書・調査資料、731部隊作成(関連)資料、元731部隊関係者の供述書・証言や中国人被害者の証言などから明らかになっている。学習会で証言ビデオや講演を聴講して、今さらながら悲しみと憤りを覚えた。

 資料を調べるうちに、日本に持ち帰った731部隊研究資料を米国へ全面提供する見返りとして、同部隊関係者が戦犯免責されたこと、予研(1947年設置)の歴代所長・副所長を含む多くの研究者が元731部隊関係者であったこと、予研戸山庁舎の建設時(1989年)に旧陸軍軍医学校(731部隊は軍医学校防疫研究室の下部組織)跡地から人体標本と思われる加工跡や実験跡が残る人骨が多数発掘されたが、731部隊との関連が未解明のまま戸山庁舎敷地内に保管されていることなど、予研と731部隊との深い因縁を知った。

 内部告白本「科学者として(新井秀雄著)」と同書に掲載されている「予研=感染研の反公共的・反国民的所業についての年表(芝田進午編)」を読んで、非加熱血液製剤による薬害エイズ事件(1982-85年)の責任転嫁、予研=感染研裁判での米国人査察報告書の署名偽造など予研=感染研の人権無視の歴史に強い衝撃を受けた。

 予研=感染研は武蔵村山市民に一切のリスク説明をせずに1981年に予研村山分室にP4施設を建設し、30年に及ぶ市民の稼働反対運動を無視した市長の独断専行を利用して2015年8月にBSL4(P4)施設の稼働を開始した。稼働反対住民を巧妙な手口で排除・分断して行ったBSL4施設の強行稼働も予研=感染研の人権無視の一環に過ぎないことに思い至り慄然とする。

 

(7)集団的自衛権の違憲性「統治行為論」(2015年10月11日)


 2015年10月11日東村山市民センターで広渡清吾氏による安保法制緊急学習会「安保法制のどこが問題なのか、これから何ができるのか」(主催 NO!安保法制 東村山議員の会)が開催された。「自衛権」と「他衛権」、砂川判決の文言「一見してきわめて明白に違憲無効」などの知識を得た。講演を聴講しながら考察した集団的自衛権の違憲性について以下に要約する。

①憲法九条の認めない「交戦権」は、(国側の)定義によると、「戦いを交える権利ではなく、国際法上有する種々の権利の総称」である。従って、国連憲章51条の個別的・集団的自衛権は「交戦権」である。
②日本固有の(個別的)自衛権の行使(日本を防衛するための必要最小限度の武力行使~正当防衛)は、国際法上の「交戦権」の行使(日本防衛のための必要最小限度を超える武力行使の容認~過剰防衛)とは別の概念であり、憲法九条に違反しないとする(国側の)従来の解釈を了解する。
③安保法制の集団的自衛権は、従来の日本固有の自衛権を超える武力の行使を容認するから、憲法九条の禁止する「交戦権」であり、違憲である。
④原発の林立する狭い国土での防衛戦争(本土決戦)は、日本の滅亡(一億総玉砕)以外の何物でもないから、如何なる戦争も絶対にしてはならない。

 2015年11月5日には「わたしたちに基地も戦争もいらない―砂川闘争60周年のつどい」が立川市市民会館で開催された。60年前の熱き平和への思いが、辺野古基地・安保法制・砂川事件最高裁判決の反対運動へバトンタッチされた。砂川闘争のおかげで米軍立川基地が横田基地に移転して、米軍輸送機の飛行コース直下に住む武蔵村山市民は離着陸騒音被害を免れた。とは言え、安保法制の成立に呼応して2017年から米軍横田基地に配備されるCV22オスプレイの騒音と事故に対する不安が心をよぎる。  

 米軍駐留の違憲性が問われた砂川事件の最高裁判決(1959年12月16日)「日米安全保障条約のように高度な政治性をもつ条約については、一見してきわめて明白に違憲無効と認められない限り、その内容について違憲かどうかの法的判断を下すことはできない」(統治行為論)は、米軍機騒音に対する「第三者行為論」、原発に対する「裁量行為論」などとしてその後の裁判に悪用されることとなった。政府に対する憲法のコントロール不全に起因する国民の意思と人権を無視する政治は、日本社会の最大の欠点とされる。
 2015年9月19日に参院本会議で可決された安保関連法は多数の国民が反対し、集団的自衛権の違憲性が問われているが、最高裁は「統治行為論」によって憲法判断を避けることが想定されるので、以下に最高裁の憲法判断回避に対する疑義を記しておきたい。

①多数の国民による集団的自衛権の違憲判断に対して、最高裁が憲法判断の権限を放棄することは、憲法81条「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。」に違反する。
②砂川判決は「終局的には、(違憲判断は)主権を有する国民の政治的判断に委ねられるべき」としており、憲法9条の下での集団的自衛権行使は「一見してきわめて明白に違憲無効」であると多数の国民が認める場合、最高裁は違憲の法的判断を回避できない。
③1960年6月23日発効の新安保条約5条「各締約国は、日本国の施政の下にある領域における、いずれか一方に対する武力攻撃が、自国の平和及び安全を危うくするものであることを認め、自国の憲法上の規定及び手続に従って共通の危機に対処するように行動する」における「(武力)行動」は、憲法上の法的判断を想定しているから、最高裁は憲法判断を回避できない。
④集団的自衛権の行使においては、国会承認はもとより違憲判断のために必要な「他国」からの情報などが特定秘密保護法に基づく「特定秘密」に指定され、「一見してきわめて明白に違憲無効」との法的判断が困難となり、事実上「統治行為論」がまかり通ることが想定される。
⑤最高裁による「統治行為論」の弊害を除くには、政府から完全に独立して違憲判断を下せる憲法裁判所の設置が考えられるが、憲法改正が必要となるので非現実的である。

(6)育鵬社版社会科教科書「武蔵村山市教育委員会が継続採択」(2015年8月7日)

 武蔵村山市教育委員会は2015年8月7日の臨時会で、来春から四年間市立中学校で使用する歴史と公民の教科書に、四年前に引き続き育鵬社版を採択した。育鵬社版は日本教育再生機構のメンバーらが執筆した教科書で、教育再生首長会議のメンバーである市長と教育長(教育再生首長会議に同行)の意向を忖度した全員一致による採択が予想されたが、教育長と教育委員の計五人のうち三人が育鵬社版、一人が東京書籍版、もう一人は両版を推した。なお、当日傍聴と抗議に駆け付けた市民116人のうち傍聴を許されたのは45人であった。
 東京では東京都教育委員会(都立中高一貫校、都立特別支援学校の中学部)のほか武蔵村山市と小笠原村の教育委員会が育鵬社版を採択した。折りから国会では戦争法案の論戦が行われており、原発が林立した狭い国土での防衛戦争(本土決戦)は日本の滅亡以外の何物でもないから、戦争は絶対にしてはならないことを学べる社会科教科書の採択を期待したが、叶わなかった。ちなみに、育鵬社版を継続採択した武蔵村山市は「非核平和都市宣言(1984年8月6日)」自治体である。

 武蔵村山市立図書館に中学社会科教科書が整備されていなかったので、市民の読み比べができるよう全出版社の教科書の購入整備を要望したところ、2015年10月に教育委員会所有の歴史教科書(2015年検定済)が図書館へ寄贈された。早速読み比べてみたが、日本文教出版と東京書籍の歴史教科書は、各ページに掲載されている簡便な年表によって、そのページの記述がどの時代のものかを確認しながら学べるので、記述の的確さと共に中学生の歴史理解力の増進に優れる印象を受けた。

 現行の教科書採択制度は様々な問題点が指摘されているが、文部科学省は教科書会社(12社)が教員ら(5157人)に検定中の教科書を見せ、謝礼を渡すなどの不正行為を行ったことを公表した(2016年1月22日)。その後、育鵬社が教科書の「採択権限」を持つ教育長(6人)に検定中の教科書を閲覧させたことが発覚し、文部科学省は採択の公正性に疑念を持たれる行為だとして調査していることが報道された(2016年2月22日)。さらに、昨年七月の中学公民教科書採択で育鵬社版を選んだ大阪府東大阪市教育委員会の委員長を務めていた乾公昨氏が、採択前に育鵬社社員と接触していたことも明らかになっている。

(5)感染研BSL4施設稼働「武蔵村山市民の誇り」(2015年8月3日)

 2015年8月3日の感染研村山庁舎のBSL4施設稼働に関する武蔵村山市長との会談で厚労相は「武蔵村山市民にとっても、日本にとっても、誇りになるよう、努めていく」と発言した。「市民の誇り」とは、首都直下地震が切迫した立川断層に近接した人口密集地にある老朽化BSL4施設の危険性をものともせず「稼働は日本のためにやむを得ない」とする犠牲的精神、または見返りなしのNIMBY施設の誇示、それとも両者であろうか。ちなみに、エボラウイルス病の確定診断と治療支援は、迅速に正確な検査ができるRT-PCR法を用いればBSL3・BSL2施設で実施可能であり、BSL4施設の稼働は不要である。
 30年以上市長や市議会と共にBSL4施設の稼働停止と移転を求めてきた地元住民としては、感染研村山庁舎周辺に日本で唯一のバイオハザード危険地帯のレッテルが貼られる風評被害やバイオ施設安全神話の破綻によるバイオハザードの発生によって、「市民の誇り」が腰砕けに終わらないことを願うばかりである。

(4)長崎大「新たな感染症研究施設に関する説明会」(2015年8月1日)

 2015年8月1日に行われた長崎大BSL4施設に関する説明会での質疑応答を長崎大HPから転載する。
 <回答4>については 「長崎大学が進めるBSL4施設設置計画の白紙撤回を求める『市民と科学者となかまたち』のブログ」
http://bsl4731.exblog.jp/21543270 を参照されたい。
 <回答5> から、8月3日の武蔵村山市長と厚労相との会談以前に、感染研BSL4施設の稼働と役割分担などの情報を長崎大が把握していたことが分かる。
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 市民の皆様との主な質疑を記しておきますのでご参照ください。
<質問1> 有識者会議の報告をもって設置するのか?
<回答1> 「論点整理」をもって、住民のコンセンサスを得られたとは思っていない。
<質問2> 反対している自治会もたくさんある。建設をストップしていただきたい。

<回答2> 地域のみなさまの理解が得られるよう努力したい。
<質問3> 来年度の予算要求について教えていただきたい。
<回答3> 基本構想の立案経費を要求する考え。施設・設備の仕様、図面等、海外の施設の視察等も行いながら具体化し、それを提示することでさらなる理解を獲得したい。危機管理の具体的なマニュアル作成など、次の予算を使って、具体的に議論できる準備をしたい。住民の皆様との意見交換の経費等も計上する考え。
<質問4> 大学は、BSL-4施設は診断に必要と説明していたが、簡易迅速診断法を使えば、BSL-4施設以外でもできるのでは?
<回答4> これまでも説明してきた通り、「簡易診断」はできるが、最終的な確定診断には、患者の体内から感染性のあるウイルスを分離する作業が必要になる。BSL-4ウイルスへの感染確認後は施設がないと十分な治療ができない。 
<質問5> 武蔵村山にある感染症研究所のBSL-4施設が稼働すれば十分ではないか?
 <回答5> 感染研は診断が中心、長崎大学では人材育成とワクチンや治療薬等の開発、研究が中心で、異なる役割を担うことになる。
<質問6> 有識者会議を傍聴することができなかった。なぜ、秘密にするのか。
<回答6> 委員のなかから、忌憚のない意見交換をするために討論部分は非公開としてほしいとする希望があった。
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(3)立川断層異聞(2014年5月11日)

 感染研村山庁舎に近接した立川断層帯は、名栗断層と立川断層から構成され、埼玉県飯能市から東京都青梅市、武蔵村山市、立川市を経て府中市に至る長さ33kmの断層帯で、大まかな位置が分かっている。立川断層帯は1万5千-1万年に1回動き、最新活動時期は2万-1万3千年前(活断層)で、平均的な上下方向のずれの速度は千年に0.2-0.3m程度と推定され、近い将来、マグニチュード7.4、震度6強~7程度の地震が発生し、その際に北東側が相対的に2-3m程度高まるたわみや段差が生じることが予測されている。
 今後30年間に立川断層地震が発生する確率は、0.5-2%と推定されているが、2011年の東北地方太平洋沖地震に伴い、地震発生確率がより高くなっている可能性がある。地震調査委員会は2004年、南関東の全域のM7級の地震が起こる確率は30年以内に70%程度と予測した。東電が活断層ではないとした福島県浜通りの湯ノ岳断層、および井戸沢断層、塩ノ平断層が東北地方太平洋沖地震に連動した例もあり、首都直下地震で立川断層が動く可能性も否定できない。

 東京大学地震研究所などの研究チーム(研究代表者:佐藤比呂志)は、2012年度から3年計画で立川断層帯の重点的な調査観測を行い、2013年2月に武蔵村山市の日産自動車跡地で榎トレンチを一般公開した。その際、凝灰岩とみられる石が垂直方向に並んでいることから「活断層を発見した。水平方向に動く横ずれの可能性がある。」と発表した。ところが、見学者から「岩石のような塊はコンクリートではないか。」との指摘があり、さらに数メートル掘り進めたところ、地層のずれや石の動きとみられていた痕跡が途絶えたことなどから「活断層ではない。」と判断を修正した。多額の国費を投入したお粗末な調査観測に唖然とする。
 なお、本件に関して、文部科学省は「『立川断層帯における重点的な調査観測事業』における問題の調査結果及びこれに対する改善事項」において、「本事業は国の委託調査であり、その結果は単に研究者の見解に留まらず、国としての判断の元となることから極めて高い信頼性が求められる。そのため、調査を行う際、綿密に計画を立て、円滑に遂行するということは当然であり、加えて、本件のような国民の関心が高い事業においては、その研究成果を正確かつ丁寧に説明することが特に重要となる。」さらに「本事業のみならず、他の活断層に関する調査事業においても、これらの点を踏まえ、国民の期待に応えられるよう真摯な態度で調査に臨むことを求めるものである。」との要請を行っている。
 2014年5月11日の報道によれば、同研究チームが2013年12月に瑞穂町の小高い丘にある狭山神社の敷地内で長さ6m、深さ2-3mの溝を掘ったところ、はっきりとした断層が見つかり、放射性炭素による地層年代測定から数百年前に地震が起きたこと、さらに、過去1万年以内に少なくとも1回以上の地震があったことが分かった。これらの結果は地震調査委員会の予測を覆し、今後30年間の立川断層地震の発生確率が小さくなる可能性があるが、調査結果は精査が必要であり、立川断層と連動する可能性がある名栗断層も含めた総合的な調査を待って最終的な結論を出すとしている。 
 本調査観測の結論で驚くのは、立川市の断層がなくなり(武蔵村山市の断層は残存)、従来の立川断層を「箱根ヶ崎断層」と新称することである。報告書に「活断層としての断層の特徴を抽出するため、浅層高分解能に集中した反射法地震探査を実施した。このため、当初計画していた震源断層の形状を拘束するための深部反射法地震探査が実施できなかった。関東平野には厚い新第三系が分布しており、伏在する活断層について、より地下構造についての資料を充実させていく必要がある。」と弁解しているように、過去に行われた反射法地震探査が示す地下深部に伏在する活断層の存在は否定できない。また、狭山神社の小高い丘における深さ2-3mの地下浅部での断層調査において、立川断層に直結しない地割れや地滑りなどの可能性が精査されたのであろうか。立川断層近辺の住民に大きな影響を及ぼす調査結果は、榎トレンチの例もあるので、地下深部に伏在する可能性のある活断層を精査してから公表すべきである。
 なお、地震調査研究推進本部事務局によると、上記研究チームとは独立に2015年度に立川断層の再調査が行われ、2016年末か2017年初めには専門家による総合的な再評価の結果が公表される予定である。
 
(2)3市(小平、東大和、武蔵村山市)共同資源物処理施設「建設計画」(2013年12月20日)

  3市(小平、東大和、武蔵村山市)共同資源物処理施設を東大和市暫定リサイクル施設(東大和市想定地)に建設する計画が進められている。廃プラ中間処理施設では劣化が進行する廃プラの保管や圧縮・破砕・摩擦によって有毒なVOC(揮発性有機化合物)が発生し、杉並病や寝屋川病で知られる施設周辺住民の化学物質過敏症(CS)などの健康被害が問題になっている。VOC規制は浮遊粒子状物質および光化学オキシダント対策の一環として開始されたもので、CSに配慮した規制ではない。そのため、100種類以上あるVOCのうち規制対象VOCは10種類程度で、未知化学物質を含む大多数のVOCは規制対象外であり、活性炭と光触媒法による最新のVOC除去システムによってVOC濃度が規制値を下回っても、健康被害が発生する可能性は否定できない。



 東大和市想定地周辺は、近年のマンション建設ラッシュで人口密集地になり、マンションや総合スーパーなどの高層ビル群によってVOCの拡散が阻害され、汚染空気が淀みやすい環境になっている。全ての住民の健康と暮らしを守る責務がある自治体は、高コストで廃プラ公害リスクのある公的集中処理計画を撤回して、コストが最少で廃プラ処理量が少なく健康被害のリスクも小さい従来の各市分散処理の継続または3市衛生組合焼却炉での直接焼却を選択すべきである。ちなみに、2013年11月に武蔵村山市議会に提出した「3市共同資源物処理施設の東大和市想定地での建設計画中止に関する陳情」は同年12月20日の市議会で不採択とされた。
 

 3市衛生組合計画による3市共同資源物処理施設での3市廃プラ処理量は年間4500tであり、2012年度の各市廃プラ{ペットボトル、プラスチック製容器包装(容器包装プラ)}処理実績は以下の通りである。
 小平市=ペットボトル600tと硬質容器包装プラ500tを小平市リサイクルセンターで中間処理し、軟質(フイルム系)容器包装プラ1400tを3市衛生組合焼却炉で直接焼却。
 東大和市=ペットボトル300tを東大和市暫定リサイクル施設で中間処理し、容器包装プラ900tを武蔵村山市内の民間施設で中間処理。
 武蔵村山市=ペットボトル200tを武蔵村山資源リサイクルセンターで中間処理し、容器包装プラ700tを市内の民間施設で中間処理。

(1)武蔵村山市の著作権法侵害「転載記事の大幅改変」(2013年9月26日)

 武蔵村山市の補助金で作成される消費生活展(市共催)冊子に掲載する各参加団体の原稿に対して、従来市当局による検閲と変更が行われてきた。福島原発の爆発2年後の2013年9月、「環境を考える市民の会・むさし村山」の広報誌「むさし村山環境ニュース 新第3号 2013年5月5日(こどもの日)発行」からの転載記事「子どもたちへ」を同冊子へ提出したところ、同年9月26日に市当局による大幅改変が行われたので、第41回消費生活展冊子への掲載を断念した。
 本転載記事に対する大幅改変は、著作権法第20条の著作者人格権(同一性保持権)の侵害であり、憲法21条の保障する表現の自由を踏みにじる蛮勇である。

 市当局による改変(削除=黒線、変更=赤字)を記録するために下記に改変稿を転載する。
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                        子どもたちへ
 みなさんは、2011年3月11日の福島原発震災をまだ覚えていますか。
学校で原子力発電所(原発)や放射能について学びましたか。
  
私たち大人は、原子力安全神話にだまされて、地震と津波の国に54基もの原発を造り、広島原爆の120万発分もの使用済み燃料(死の灰)を溜めました。そして、日本は大地震活動期に突入しました。次の巨大地震による原発の爆発崩壊で、日本が滅びる予感と無力感にさいなまれています。これから10万年以上にわたって死の灰をあなたたち子どもに押し付けた責任を取ることもできません。
 今、大人ができることは、すべての原発を即時停止して原発の爆発崩壊をくいとめ、死の灰をこれ以上増やさないことです。
 原発がなくても、天然ガス、石炭、石油などの化石燃料で数百年は大丈夫生活できますです。化石燃料から排出される炭酸ガスによる地球温暖化も心配する必要はありません。21世紀になって、太陽活動が低下しており、地球の平均気温は上がっていません。これから寒冷化することが心配です。寒冷化すると、凍死や作物の不作による餓死が多発します。日本では江戸時代(小氷期)の近世三大飢饉(享保、天明、天保)に苦しみました。
 大人たちが無責任に押し付けた原発と死の灰の問題を考えてもらいたくて、いくつか質問を作りました。答えをゆっくり考えながら、深刻な問題から目をそらさない大人になってください。
l  福島原発から飛んできた放射性物質(死の灰)で子どもたちの(甲状腺)がんが2,3年後に多発することが予想されます。「ミスター100ミリシーベルト」や「ダマシタ」で有名な先生の教えでは、被曝は一年100ミリシーベルトまで大丈夫とのことです。でも、20ミリシーベルトでも胸のレントゲンを一年に400回撮ることと同じです。平気ですか? 法律は一年1ミリシーベルトです。
l  原発の死の灰は、風に乗って200km以上も飛んできて、雨や雪と一緒に落ちてきます。東京では、浜岡原発が一番心配です。東海地震が30年以内に88%の確率で起きることが予測されていますが、東南海・南海地震と三連動すれば浜岡原発は吹っ飛びます。死の灰が偏西風に乗って数時間で東京を襲います。どこに逃げますか?
l  原発から大量に出る使用済み燃料は何年も原発プール冷やし続けなければなりません。でも、ほとんどのプールは10年以内に満杯になります。東京でも保管しますか?
l  原子炉は40年くらいで老巧化して運転が危険になります。あと10年か20年でほとんどの原発は老朽化しますが、廃炉の技術は確立されていません。莫大なお金もかかります。放置しますか? 
l  原発の使用済み燃料や放射性廃棄物は10万年以上厳重に貯蔵管理しなければなりません。氷河期も来ます。どこに、どうやって貯蔵しますか?
 原発の死の灰放射性物質による被曝恐怖のない社会をめざして、太陽光、風力、地熱などのクリーンエネルギーを進めましょう。勇気をもって脱原発を進めてください。あなたの未来の子どものためにも、死の灰をもうこれ以上増やさないでください。
 現在は天然ガス、石炭、石油などの化石燃料による火力発電の高効率化と太陽光、風力、地熱などの再生可能エネルギーの研究開発が進められています。去年の夏に証明されたように、原発などなくても電気は十分足りています。
 1986年4月26日のチェルノブイリ原発事故や福島原発震災で、遅ればせながら原発の危険性に気が付いた多くの大人たちは、いつ発生するか分からない巨大地震による原発の爆発崩壊と放射能による環境といのちの破壊をくいとめるために、原発の再稼働に反対しています。
 そして、福島の子どもたちの内部被曝をとても心配しています。2013年2月13日、3人目の子どもの甲状腺がんが福島県から報告されました。さらに、7人の子どもに甲状腺がんの疑いがあるということです。子どもの甲状腺がんの発生率は通常100万人に1人程度ですから、4万人中で3人~(最悪)10人は、単純計算で通常の75倍~250倍です。福島の子どもたちのがんが増えないことを祈っています。
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