2015年3月武蔵村山市議会会議録から市長答弁の一部を抜粋して転載する。

 「私が知り得た情報の中でも、国立感染症研究所のウイルス第一部長のお話ですと、海外でもBSL-4施設から病原体が漏れ出した例は聞いたことがないというお話をいただいておりました。しかし、地元としては、万が一危険な病原体が外部に出たらという住民の不安は 払拭されていない状況ということは認識をしております。施設の稼働に対して反対の立場というのは過去から変わっていない状況にあります。
 そして、将来的な施設の移転でございますけども、病原体に対する治療法やワクチン開発等の研究を行うためには最新設備を備えたBSL-4施設の新設が必要であるとされており、さらに、その建設地は大学等の研究機関がある科学的基盤が整備されている地域が望ましいとされております。国立感染症研究所村山庁舎のBSL-4施設は、昭和56年に建設され既に三十数年が経過していることから、最新設備を備えた施設とはとても言いがたく、また周囲には大学等の研究機関も立地していない状況にあることから、このために新たな施設が適地に建設された際には、国立感染症研究所村山庁舎のBSL-4施設を新たな施設に移転していただきたいという強い思いに変わりはないところでございます。
 そして、先ほど、国立感染症研究所村山庁舎でなくても、BSL-3施設で陰性、陽性が確定できるのになぜ持ってくるのだろうというお話もありました。現在はウイルスの遺伝子を増幅して調べるのが主流だそうでございます。検査にも数時間かかる、また装置も大が かりになり、検体を専用施設に持ち運ぶ施設がある、国立感染症研究所村山庁舎は、という課題が現在はあるそうでございます。
 そこで、民間の医薬品のメーカーが、現在数時間かかっている検査を15分から30分に短縮するような研究の成果も出ていると伺っております。 これは、わざわざこちらまで持ってこなくても、その医薬品のメーカーでそのような取り扱いができて、検査カートリッジで患者の血液を入れて、装置にセットするだけで陰性か陽性かがわかるというようなことらしいので、いろいろなところでこれからは期待をしていきたいというふうに思っております。
 武蔵村山市としては、過去から一貫して姿勢は変わっていないということだけは御理解いただきたいと思います。」